トップになるために必要な「決断力」をつけるための4つのヒント

ビジネスパーソンとして高みに上がろうとするとき、さまざまなところで耳にするのが「決断力の大切さ」です。どうすれば重要なシーンでもブレずに決断力できるのでしょうか?4つのヒントをご紹介しましょう。

  1. 数々のビジネス書が指摘する「できるビジネスパーソンの決断の早さ」
  2. 「正確さ」より「早さ」が重要!
  3. 素早い決断力をつける方法1:常に「そのこと」について考える
  4. 素早い決断力をつける方法2:「最適な人に決断させる」ことも決断力の1つ
  5. 素早い決断力をつける方法3:いつでも引ける柔軟さを残しておく
  6. 素早い決断力をつける方法4:迷うなら「今は決断しない」も、立派な決断!
  7. 常日頃から判断力を鍛えておこう

数々のビジネス書が指摘する「できるビジネスパーソンの決断の早さ」

CEOゲノム・プロジェクトの創設者、エレナ・ボテロによると、決断力のあるCEOは、そうでないCEOよりも高い業績を残す可能性が12倍も高いという調査結果があるとのこと。(『最速でトップに駆け上がる人は何が違うのか?』〔エレナ・ボテロ、キム・パウエル 著/日経BP〕)

彼女が評価を行ったCEOの言葉には、「間違っているかもしれない決断でも、なにも指示しないよりはましだ」というものもあるそうです。それほど、トップに立つ人間にとって決断力は大事ということになります。

なお、ヘッドハンターとして活躍する兼本尚昌氏も、決断力と行動力のあるビジネスパーソンほど高みにのぼって行けると指摘しています。日頃からチャンスがあれば転職しようと狙っていた人でなくても、転職してチャレンジできることに納得できれば、即日回答することが多々あるとか。しかも、そういう人ほど成功するというのです。

「正確さ」より「早さ」が重要!

そして「トップに近づくほど決断力が大事」と指摘するビジネス書の多くが、重要としていることがもう一つあります。それは、決断の「早さ」。なんなら、決断においては「正確さ」よりも「早さ」のほうが大事とされている傾向すらあります。

何も考えずに早く決断するというのは、簡単そうに見えますが、こと経営に関することになれば、「怖くてそんなことはできない」と思う人が大半でしょう。どうすれば素早い判断力がつくのか、そのヒントを4つご紹介します。

素早い決断力をつける方法1:常に「そのこと」について考える

即決のためには、常に「そのこと」について考えておくことが必要です。先ほどの転職の例では、即決する人は常に「転職について」考えているわけではありませんが、「自分のキャリアを高めることには、すぐにチャレンジする」ことを考えていると思われます。

同様に、仕事においては「会社にとって有益なことは何か」「ビジョンを達成するのにふさわしいことは何か」を常に考えていれば、それに叶うことならGO、そぐわなかったらNGと、すぐに判断できます。正しいベクトルをいつも意識しておくことが大事です。

素早い決断力をつける方法2:「最適な人に決断させる」ことも決断力の1つ

トップになる人物は、全てのことに自分でGOを出しているわけではありません。「それを決めるのに最適な人に決断させる」ことも、決断力の1つです。例えば、日常的に現場に出ていなければわからない類の決定事項は多々あるはず。それについては、「いちばんよく現場を知る人に、全ての決定権を与える」という決断ができるのが、優れたトップといえるでしょう。そして、それは誰かを知っておくこと、見極めることも、とても重要です。

素早い決断力をつける方法3:いつでも引ける柔軟さを残しておく

いったんGOを出したとしても、うまくいかないことはもちろんあるでしょう。そんなとき、すぐに「退却しよう」と言える勇気を持つこともまた重要です。いつでも引ける柔軟さを残しておきましょう。

「一度決断したのだから」と意固地になって続けては、どんどん事態は悪化していきます。よく「トップはブレない姿勢がかっこいい」と言われますが、それはかっこいいだけで、正しいわけではありません。会社にとって最善の方法をいつも考えていれば、「押す」と「引く」のタイミングを間違えることはないでしょう。

素早い決断力をつける方法4:迷うなら「今は決断しない」も、立派な決断!

「そのことについては、今は決断しない」とするのも、立派な決断の1つです。案件によっては、時期尚早なものもあるはず。「GOかNGか、決断しなければ」と慌てるのではなく、自分が迷っていることをきちんと受け止め、真意ではない決断をしない。それが、トップとして責任を持つということにつながるのではないでしょうか。

常日頃から判断力を鍛えておこう

スピーディーな決断をいつでも行うために、常日頃から判断力を鍛えておきたいものです。外食をしたときのメニュー決定、服飾品を買うときの選択など、日常は決断しなければならないことで溢れています。なるべく素早い決断を心がければ、決断力の鍛錬になりますよ。

そして今の会社で高みへ昇っていきたいなら、常に「会社にとって最良のことは何なのか」を考えながら仕事をすべきではないでしょうか。その姿勢は仕事の内容にも現れ、次第に上の立場の人の目にも留まるようになるでしょう。

【参考】

『最速でトップに駆け上がる人は何が違うのか?』(エレナ・ボテロ、キム・パウエル 著/日経BP)

『プロ・ヘッドハンターが教える仕事ができる人のひとつ上の働き方』(兼本尚昌 著/ソフトバンククリエイティブ)

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