新型コロナウイルスの第二波の到来かと、メディアでは取り上げられています。緊急事態宣言の時に感じた不安を思い出し、気分が落ち込む人もいるかもしれません。そんな人に知っておいてもらいたいレジリエンス(折れない心)を高める4つの方法をご紹介します。
レジリエンスって何?
レジリエンスは「折れない心」だと言われています。逆境にあっても、そこから立ち直り、さらに成長しようとする能力です。さまざまな困難に見舞われても、力強く前を向き続ける人もいれば、現実逃避に走ってしまう人もいます。その結果は、言うまでもないでしょう。
失敗を認めなければ挑戦の一過程に過ぎないといった考え方がありますが、めげずに挑戦を続けたものだけが成功を手にすることはよく知られています。また厳しい環境であっても、めげずに明るく生きている人には援助したいという人も寄ってくるのではないでしょうか。そうした生き方を支える能力が「レジリエンス」なのです。
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レジリエンスを身につけて精神的タフネスを手に入れよう
新型コロナウイルスの蔓延は、個々人でどうにかできることも限られているようです。だからこそ「レジリエンス」を高めていくこと重要なのかもしれません。
そこでレジリエンスを高める4つのポイントを、ポジティブ心理学のコーチであるデリック・カーペンター氏の提言から紹介しましょう。
①コントロールできるものを見つける
意外に思うかもしれませんが、不安の多くはコントロールできない事に焦点を当てています。例えば新型コロナウイルスへの感染については、感染しにくい生活を送ることはできても、感染そのものはコントロールできません。
デリック・カーペンター氏によれば、「現実的な楽観主義者」はコントロールできるポイントを見つけ出し、それを利用するそうです。先程の新型コロナウイルスへの感染について言えば、感染予防はコントロールできるので、そこに力を注ぐというわけです。
これはビジネスでも有効な方法でしょう。
不安に感じていることがあって、動けなくなりそうなら、まずコントロールできるポイントを見つけます。その上で、コントロールポイントに全力を注げばよいのです。状況が苦しくなったときほど、自分が何をコントロールできるのかしっかり考えてみましょう。
②サポートを求める
レジリエンスと聞くと個人的な精神力の強さを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実際にはサポートを求めることが、結果的に個人のレジリエンスを強くすることがわかっています。
研究の結果、幼少期にサポートしてくれる大人が1人いるだけで、その後の子どもの人生がはるかにうまくいく可能性が高いことがわかっています。サポートする人が、すべてを解決する必要はありません。最も重要なことは、困難に直面した時にサポートしてくれる人が近くに存在することなのです。
大人になるとサポートを求めることが難しくなりがちです。自分でどうにかしなければと思ってしまうからです。しかし対応策がなくなる前に、助けを求められるようにしましょう。また逆に、親しい友人が困っていたらできる範囲でサポートしてみてはいかがでしょう。人は持ちつ持たれつの関係で成り立っているのですから。
③挑戦と失敗を受け入れる
失敗を恐れ、まったく挑戦しない人生を送っていると、レジリエンスは育ちません。興味と好奇心が湧くものに少しずつ挑戦していくことで、知識と洞察力が高まっていくとデリック・カーペンター氏は指摘しています。
挑戦は私たちを強化し、失敗と成功の両方に学びがある
こうした考え方を身につけ、結果ではなく、プロセスに注目するようになるとレジリエンスが高まっていくそうです。いきなり人生観を変えることは難しいかもしれませんが、思いもかけない人生の転機に備えて、さまざまな事に挑戦してみるのもいいかもしれません。
④解釈を変える
成功者の話などで、あの危機があったから今の自分がある、といった言葉を聞いたことがあるでしょう。どう考えてもマイナスの要素しかないように見ても、捉え直してみると成功への第一歩だったということもあります。
結局、現実のできごとは自身の解釈によって、まった違う側面を見せるのです。
王のトーマス・エジソンが、「私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ」と言う言葉よく知られています。解釈を変えることができれば、状況は違って見えてくるはずです。
「この逆境の結果として、何がよくなったのか」と自問することで、視野が広がる
とデリック・カーペンター氏は語っています。
困難を感じたら、あえて逆境だからこそ手にしたプラス要因を考えてみましょう。何かわかるかもしれません。
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