おまじないやお守りを、「なんだか子供騙しみたい」と、ちょっと軽く見てしまっていませんか。でも、ジンクスを信じることが、自分の能力以上の力を発揮できる方法だとしたらどうでしょう。心理実験でも、ゲン担ぎにハッキリとした効果があることが実証されています。
- ジンクスはあなどれない
- ラッキーボールの実験
- スポーツ選手は自分の弱さに気づいている
- 自分なりのジンクスを見つけよう
ジンクスはあなどれない
とくにビジネスで成功しようとしている人は「ジンクスに頼らなくても、実力を発揮できる」と考えるかもしれません。でも、 ジンクスを信じている自分のほうが、信じていない自分よりも明らかに強くなれるなら、信じますよね。
どうしてもジンクスやお守りのような科学的でないことは信じられないという人には、証拠をお見せしましょう。その効果は、心理実験できちんと証明されていますよ。
ラッキーボールの実験
ドイツ・ケルン大学の心理学者、ダミシュを中心とした研究チームは、パターゴルフの実験を行いました。集まった実験参加者たちに、あるボールでパターゴルフをしてもらったのです。参加者の半分には、「このボールは、幸運なゴルフボールなのです」と言ってボールを手渡し、もう半分には「このボールは、普通のゴルフボールです」と言って渡しました。
すると、幸運のゴルフボールを使ってパターゴルフを行った参加者群のほうが、パットを成功させる確率が明らかに高いという結果が出ました。「自分はラッキーボールをもらったのだから、きっといい結果が出る」と信じた人たちは、プラスの実力を得たことになります。
スポーツ選手は自分の弱さに気づいている
イチローが朝は必ずカレーを食べていることや、浅田真央が必ず左足からリンクに入ることは、スポーツ選手が行うゲン担ぎとして広く知られています。イチローといえば、バッターボックスに入ったときに必ず同じ動きをすることも有名ですね。ああいったルーティーンは、体操の内村航平、ラグビーの五郎丸歩なども取り入れているものです。
スポーツ選手のジンクスやルーティーンは、他にも「勝ったときにしていたものと同じネックレスをする」、「アンダーシャツは必ず同じ銘柄にする」など、枚挙にいとまがありません。スポーツ選手は強靭な肉体にたくましい精神を宿した人と思われがちですが、強い人ほど自分の弱さやもろさに気づき、打ち勝つために何かの力を借りているのです。
自分なりのジンクスを見つけよう
ジンクスやお守りは、自分にとって信じられるものであれば、何でもよいのです。これから何かラッキーなことがあったときに、偶然身につけていたものややっていた動作を覚えておいてください。勝負が近づいたとき、不安になった朝などに同じものごとを活用すれば、驚くほど気持ちが休まっていくのを実感するでしょう。
参考:『本当は怖い59の心理実験』