成功のためにどんなことをすべきなのかをまとめた書籍は少なくありません。しかし100個のもの習慣を集めたものは珍しいでしょう。今日は『成功者がしている100の習慣』(ナイジェル・カバーランド/ダイヤモンド社)からメンタルに関連する習慣を紹介します。
- 成功に必要な3つのメンタル
- 何が成功なのか考える
成功に必要な3つのメンタル
著者のナイジェル・カバーランドは、経営者として成功しただけではなく、コーチングのトレーナーとしてクライアントの成功体験を数多く支援したそうです。その結果、成功者には共通の行動パターンがあることを発見し、それを100個にまとめたものが本書になります。
もちろん100個の中には、この手の本では必ず触れられているような、「目標を定める」といったものもあります。その一方で、ほかではあまり見かけない項目もあります。そこで比較的、目にしない項目からメンタルに関連する項目を拾い出して紹介していきましょう。
①相手のことを許す
心理学の分野の一つ幸福学では、「許すこと」の重要性が説かれることがありますが、成功を目指す書籍で「許すこと」が強調されるのは珍しいかもしれません。
本書には次のように書いてあります。
人生の成功を手に入れるためには、あなたを傷つけたり怒らせたりする人たちを許さなければなりません。(中略)許すのは、あなたが今よりももっと充実した、前向きな人生を送れるようにするためなのです。
じつは多くの人は、傷ついているのに大した問題ではないと、自分を偽っていることが少なくないそうです。その本当の気持ちを拾い上げ、その相手を許すタイミングを考えることが重要なのだそうです。特に相手に伝える必要もなく、自分が納得できる形で許せればいいとのこと。
家族や友人に「心の中で許すようにした」と伝える方法もあるようです。
許すこと自体が簡単ではないのですが、傷ついた自分の心をケアし、手放すと決めるだけでも少し心が軽くなるかもしれませんね。
②自信を持つための工夫をしている
自信を持つ方が成功しやすいことは多くの人が知っているでしょう。しかし自信を持つ工夫する人が成功するという話は、あまり聞いたことがないかもしれません。というのも自信は心の内側から湧き上がるもので、工夫でどうにかなると考えないケースが多いからです。
本書では、2つの工夫を紹介しています。
1.新しい状況に直面するときは、自信が感じられなくても気にしない
2.自信のあるふりをして自信を高める
確かにどんな状況でも自信に満ち溢れた態度を維持するのは容易ではないでしょう。しかし自信たっぷりに振るまうことで、周りの人を安心させることができ、自分も自信を深めることができるという側面もあるようです。
自信が実は自己演出であることも少なくないという著者の指摘に、納得する人も多いのではないでしょうか。
③身近な人に感謝している
感謝が幸福を感じる近道であることは、心理学でも明らかになっています。しかし当たり前だと思うようになり、感謝を示さないようになれば、相手の感情を無視することにつながります。そう考えると自分の幸福感を高めるだけでなく、成功のためにも感謝が重要なことがわかります。
本書では、感謝を伝えるタイミングを逃さないように、誕生日のように事前に計画を立ててプレゼントと一緒に伝えるのも推奨しています。意外なタイミングで感謝を伝えると、その効果も大きくなるのでお勧めとのこと。
何が成功なのか考える
成功のための方法論は、何が成功なのかを考えるきっかけになります。かつてのように収入だけ増えれば成功だという枠組みにとらわれる時代でもないでしょう。
自分にとっての成功に向かって、必要なメンタルや習慣を獲得していくことが、今後ますます重要になってくるでしょう。この本の最後の提言が「本当にしたいことは何かを考える」となっているのも、さまざまな成功の形を実現するために、何をすべきかを改めて考えることが重要だからでしょう。
せっかくですので、自分が本当にしたいと思っていることについても、ちょっと考えてみてはいかがでしょうか?
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参考:『成功者がしている100の習慣』(ナイジェル・カバーランド/ダイヤモンド社)