自尊感情ってなに? 自尊感情をアップさせる2つの方法

「自尊感情」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 何となく聞いたことはあるけれど、どうも何か大切なものらしいといった人も多いのではないでしょうか。そこで「自尊感情」の大切さとアップさせる方法についてまとめました。

自尊感情の低さが悩みを生む

「自尊感情」が損なわれると、「人と比べて落ち込む」「些細な事が気になる」「やる気が出ない」といった悩みを抱えることになりがちだと聞くと怖くなりませんか?

自尊感情とは、「自分をどのように評価するか」「自分をどれだけ愛し、満足しているかについての指標」といった意味で、「自己肯定感」とも呼ばれます。

わかりやすく言えば、自分へのプラスの評価ということですので、日々努力して成果を出していれば、自尊感情も高まってくると考えがちですが、そうは簡単ではありません。

突然ですが、「とてもよい」と「これでよい」を比べたとき、どちらが自尊感情を高いと思いますか?

正解は、「これでよい」なのです。

より高い成果だと思われる「とてもよい」の方が自尊感情もアップしそうですが、「とてもよい」は他者からの評価が含まれています。一方、「これでよい」は自らの基準で評価しています。じつは自分の良いところも悪いところも、あるがままに受け入れることが、自尊感情を高めるポイントなのです。

評価とは関係ない自尊感情

高い評価を得られるように努力するだけでは、自尊感情は高まらないという話をしました。その典型的なパターンである、一般的な評価と自尊感情が一致しない3つのケースを紹介しましょう。

①完璧主義者
非常に優秀な人でも自尊感情が低い人がいます。その典型が完璧主義者です。「これでよい」と思うことができず、常にもっとできるはずだという思い込みが払拭できないと、自尊感情はなかなか高まりません。自分への過剰な期待は自尊感情を低くしてしまうのです。

②重要な領域の違い
小学校のころ、足が遅いことを恥ずかしく思ったことはありませんか? 逆に足が速かったことが、何より自慢だった人もいるでしょう。しかし足の速さが自尊感情に大きな影響を与えるのは、自分が重要だと思っているからです。

ボクサーにとっては、世界ランク2位でも自尊心を満たせないかもしれません。しかしサラリーマンにとって腕力など、ほとんど意味のないものでしょう。つまり自尊感情は、自分にとって重要な領域と密接に関係しているのです。

③個別の評価と全体の評価
自分への評価は、個別なものと全体のものがあるそうです。例えば、自分の仕事について、スピードは遅い、営業力はない、正確性に欠けるといった評価を下していても、全体ではまあまあの評価を下しているケースがあります。

個別の自己評価が低くても、そんな自分を「それでよい」と考えられる場合は、全体的な自尊感情はそれほど低くなかったという心理実験の結果もあります。その意味では、自尊感情は理屈抜きでの自分への感情が影響しているケースも多いそうです。

自尊感情をアップする2つの方法

自尊感情を上げるためには、どうすべきなのか。さまざまな方法が提唱されていますが、今回は少し変わった方法を2つ紹介しましょう。

①自分で決める
自尊感情が低いと、決定を人にゆだねがちです。ただし他人の決定に従うと、満足度は低くなってしまいます。自尊感情を高めたいと思うなら、物事を自分で決めてみましょう。

もちろん、それで失敗することもあるでしょう。そのときは、「ああ、すべきではなかった」と過去を悔やむのではなく、「この先、似たようなことがあったら、必ずこうしよう」と未来系で後悔しましょう。また、結果がよかったら、その選択が正しかったことを周りも理解しているので、その成功を手助けしてくれた人に感謝しましょう。

②自尊感情が高い人のように振る舞う
自尊感情が低いという自覚があるなら、自尊感情が高い人だったら、どのように振る舞うだろうと考えて動いてみることです。

まず歩き方を変えましょう。背筋を伸ばし、胸を張って一歩一歩しっかり歩きます。ゆとりのある自分を演出しましょう。

さらに自分を愛する人の表情を浮かべてみましょう。なるべく穏やかな笑顔を浮かべましょう。また自尊感情が低い人は、ネガティブな独り言をつぶきやきがちです。そんな時はポジティブな独り言をつぶやいてみましょう。
「なんて自分はダメなんだ」とつぶやく代わりに、「大丈夫。誰にでもあることだから」とつぶやいてみると気持ちが違ってきます。

今日は自尊感情についてまとめてみました。

ビジネスに役立つ心理学の知識に興味のある方は、こちらもご覧ください。

監修:日本産業カウンセラー協会

参考:『自尊感情の心理学』(中間玲子/金子書房)/『どうかご自愛ください』(ユン・ホンギュン/ダイヤモンド社)

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