心の健康のためにネガティブ感情を丁寧に扱う4つの方法

何となくの不安やモヤモヤした気持ちで、集中力や行動力が鈍ることは誰にでもあるでしょう。そして、ほとんどの人はネガティブな感情を振り払って、ポジティブに考えようとします。しかし、それはマイナスに働くこともあるそうです。

ネガティブな感情を丁寧に扱う

ベス・カーランド博士は、ネガティブな感情を無視するようなポジティブ思考に警告を発しています。精神の長期的な健康のためには、ネガティブな感情を丁寧に扱う必要があるからだそうです。

確かにモヤモヤした感情を無視し続けていると、もっと強いネガティブな感情に襲われてしまうケースもあるかもしれませんね。そこでモヤモヤしたときのネガティブな感情の取り扱い方をまとめてみました。

①どんな感情が来たのかを探る

モヤモヤした気持ちは、自分自身をよくわからないままに包み込みます。気が付けば囲まれている感じです。その感情の中にいるときは、モヤモヤの正体もわからないので、少しだけ自分とモヤモヤとの距離を空けてみましょう。そのために「何が来たのか」と自分に質問してみます。

怒りなのか、焦りなのか、寂しさなのか、むなしさなのか、そうした感情を認めるだけで、ネガティブな感情の攻撃力は下がります。

何だかわからないけれど、とにかくポジティブな思考で吹き飛ばそうとするのではなく、相手の正体を見極めてみる。それがモヤモヤへの対処の第一歩となります。

②感情が生まれた理由を考える

モヤモヤの中心にあるネガティブな感情が発生した理由を考えます。

昨日の仕事の失敗が響いている? 

苦手な人と一緒に過ごさなければいけない用事がある? 

何の成果もない仕事に飽き飽きしている?

上記のように、その理由を比較的簡単に探し出せることもあれば、まったく思いつかないこともあるでしょう。じつはネガティブな感情が、私たちが考えるような「悩み」と結びつかないことも少なくありません。というのも感情は、天候や環境、体調によっても変わってくるからです。

雨が降っているから寂しくなる、夜だからむなしくなる、睡眠時間が足りていないから怒りが湧いてくる。これらは特に不思議なことではありません。

こうした環境や体調と感情との関係を調べるには、簡単な記録を取っておくといいでしょう。気温や天気、睡眠時間、モヤモヤが発生した時間、食事内容などメモっておきましょう。

原因がわからず、対策も立てらない場合、不安も大きくなりがちです。しかし寝不足が原因なら、早めに就寝すればいいでしょう。雨のように自分ではどうしようもない理由であっても、その原因がわかればかなりスッキリするものです。

試してみてください。

③対策を考える

モヤモヤした感情が何かのシグナルの場合も! 本当は望んでいないのに、自分の気持ちを無視して行動し続けてしまうこともあるからです。もちろん新しいことを始めたばかりで、誰もが乗り越えるべき混乱に見舞われているケースもあります。しかし自分の気持ちを無視し続けることが、長期的にマイナスに働くこともあります。状況を改善できるように、対策を考えてみましょう。

まず、②で考えたモヤモヤの原因への対策を書き出します。さらにそれらを「自分でコントロールできること」「自分ではコントロールできないこと」に分け、さらに「時間のかかること」「すぐにできること」に分けます。

ここまで「見える化」できれば、「自分でコントロールできること」で「すぐにできること」から手を付けていきます。状況が改善するに従って、当初は「自分ではコントロールできないこと」だと思えていたものが、コントロールできるようになるケースもあるでしょう。

何より、これまで放っておいたモヤモヤに向き合い、対処までしようと努力していることで、気持ちもアップしやすくなるでしょう。

④ネガティブなものを遠ざける

抑うつ状態にある人は、自分に関する否定的な情報を思い出しやすく、それを元にしてネガティブに物事を捉えやすいと、明治大学堀田秀吾教授は語っています。

つまりモヤモヤした気持ちになると、そうした感情に巻き込まれて、周りにネガティブな情報を置きやすくなるのです。そうしたことを避けるために、批判的なコメントの集まるレビューサイトを見ない、ネガティブな言動の多い人と距離を置くなどを心がけましょう。

心が元気な時はまったく気にならないことでも、モヤモヤとした気持ちのときは気になってしまうかもしれません。

逆に気づいたら批判的なレビューサイトをよく見ているといった場合は、元気がなくて無意識にネガティブな情報を集めてしまっているのかもしれません。意識的にネガティブ情報に触れる時間を減らすといいでしょう。

ポジティブな気持ちを維持する方法について興味がある人は、こちらもご覧ください。

監修:日本産業カウンセラー協会

参考:「5 Strategies to Cope With Difficult Emotions」(Beth Kurland Ph.D./Psychology Today)/『科学的に元気にある方法集めました〈ライト版〉』(堀田秀吾/文響社)

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