自信がなくて、落込んでしまう。そんな気持ちになっているのは、自己肯定感が低いからかもしれません。そこで自己肯定感を高める方法を調べてみました。少しでも前向きになりたいと感じた人は試してみてくださいね。
- ありのままの自分を肯定する
- 心のゴミを捨てる
- 心のクセを直す
- 独り言を変える
ありのままの自分を肯定する
最近、「自己肯定感」という言葉を耳にすることが多くなっていませんか? 自己肯定感とは、「ありのままの自分を肯定する感覚」です。同じような失敗をしても立ち直りが早く、将来に希望があり、自分の能力を信じることができるといったことは、自己肯定感と関係があります。近年、良い習慣を身に付けることと、自己肯定感の高さに関連性があるといったことも指摘されています。
だた、そうした大事な自己肯定感がボロボロになってしまうこともあります。何かをきっかけに自信を失ったり、衝撃な出来事に気持ちが落ち込んでしまったりしたときです。あるいは子どものときから、自己肯定感が低いと感じている人もいるかもしれません。
そんなときに試してもらいたいのが、自己肯定感を高める3つのメソッドです。
心のゴミを捨てる
自己肯定感は「ありのままの自分」を肯定するものなので、自分にとっての短所も肯定する必要があります。そして重要なことは、生まれたときは、愛に満たされた完璧な「本当の自分」だったという考え方です。ただ過去の記憶や、それにともなう感情が、「本当の自分」を見えにくくしているのです。
精神科医である宮島賢也氏によれば、悪い記憶も良い記憶も「本当の自分」を曇らせる「心のゴミ」であり、こうした潜在意識の記憶をゴミとして外に出すことで、「本来の自分」をしっかり認識できるようになるとのこと。
そもそも人の短所は長所の裏返しです。例えば短気な人だから、決断が早いといったこともあるでしょうし、落ち着きがないけれど陽気といったこともあるでしょう。短所を直せば、長所だけになるといったものではないのです。
「心のゴミ」を出す方法は難しくありません。白い紙とペンを用意して、まず10~15分心に溜まった不満や怒り、憎しみを書き出しましょう。次に新しい紙を用意して過去に褒めてもらって嬉しかったことや楽しかったことを、10~15分書き出します。書き終わった紙はゴミ箱に捨てましょう。
これを「心のゴミ」が溜まったと感じたときにやってみましょう。
このメソッドを続けると、自分が不満に感じていた人との関係性が変わるそうです。過剰に干渉されていると感じていることが、じつは自分への愛情だったと気づいたり、自分の周りの見え方が変わってくるからです。
②心のクセを直す
まず、今抱えている問題や不安を1つ書き出します。書きだしたら、「完璧、完璧、完璧……」と心の中でつぶやきます。
次にその問題に対して、「これでよかった」と思える理由を書いていきます。例えば、その失敗によって視野が広がった、体調を崩したことで無理をしなくなったなどなど。できるだけ多く、その出来事のプラスの側面を書き出します。
さらに今後、どういう行動をするのかを決めて、その優先順位をつけていきます。このメソッドを実際にやると、前向きな行動を考えられるようになります。今、不安に思っていることも、見方を変えればプラスの要因があることが納得できるからでしょう。
③独り言を変える
ネガティブな思考に染まってしまうとき、多くの人は独り言で自分を非難していることが多いようです。「私、サイテイ!」とか、「もうダメだ」などなど、自分を独り言で攻撃してしまうことが少なくないのです。
そうした自分のクセを直す方法の一つとして、次のようなことをつぶやくようにしてみましょう。
・何かうまくいかないことがあるときは、「ま、いっか」とつぶやく
・何か不安を感じたら、「やるだけやったし、なんとかなるよ!」とつぶやく
必ず声に出して言いましょう。
口に出すことで、ネガティブな状況に対する見え方が変わります。失敗を恐れず、チャレンジし続けることができれば、困難な状況を克服する可能性が高まります。独り言で自己肯定感を下げるのではなく、逆に上げていくことで、困難への対処の仕方も変わってくるでしょう。
今日は自己肯定感をアップする3つのメソッドを紹介しました。
ネガティブな思考がずっと続いていてツライときは、医師の診断が必要なケースもあります。病院やクリニックなどにかかることも検討してみましょう。
人の心のしくみについて興味のある方は、こちらもご覧ください。
監修:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会
参考:『習慣化は自己肯定感が10割』(中島輝/学研プラス)/『うつゼロ』(宮島賢也 村井美月 田中ひろみ/マキノ出版)