クリスマスや年末の帰省など、プレゼントを贈る機会が多くなる季節ですね。ただ相手の喜ぶプレゼントを贈るのは、意外に難しいもの。そこで心理学的にプレゼント成功の秘訣をまとめました。
- 関係性によって正解が変わる
- 金額より相手の喜びを大切にする
- 相手の好みを知る
- サプライズよりもコミュニケーションを重視
- モノよりコト
関係性によって正解が変わる
仕事上のお付き合いで贈り物をする機会は、以前よりは減っているようです。しかし友人や家族、親せきの人達には、ちょっとしたプレゼントを送ることも少なくないでしょう。
こうしたプレゼントの難しさ要因33の一つは、関係性によって正解が変わってくることです。例えばママ友と親せきでは、同じ手土産でも気にするポイントが変わってきます。
とはいえプレゼントの本質は相手を喜ばせることであり、その本質に目を向ければ、どんなプレゼントにも通じる成功のポイントが見えてきます。
そうしたポイントを4つにまとめました。
①金額より相手の喜びを大切にする
プレゼントを選ぶときに、多くの人は値段を気にします。互いに同じ価格帯のものを送りあっていると、あまりに高額なプレゼントは相手の負担になってしまうでしょう。
とはいえ金額にこだわるあまり、「何をあげると喜んでくれるのか」という意識が薄らぐのはよくありません。値段に合せて適当に品物を送るという方法だと、大きな失敗こそしないものの、相手を本気で喜ばせるもできないというケースも多くなります。
もちろん相手を喜ばせるより、プレゼントを贈った事実が重要といったケースもあるでしょう。ただ、そんな間柄のプレゼントでも、投げやりな選択より心のこもったプレゼントの方が記憶にも残り、人間関係にプラスになるでしょう。
金額を無視するわけにはいきませんが、何をあげたら喜ぶのかを考えるようにしましょう。
②相手の好みを知る
プレゼントで失敗するパターンの一つは、相手の好みをよく調べていないケースです。例えば、禁酒したのにお酒が贈られてきたりするもの。これはプレゼントがルーチン化している場合に多いケースです。
少し遠い関係の人にプレゼントする場合は、贈る前に相手の近況を調べるようにしましょう。
近しい関係の人にプレゼントを贈るときは、細かく相手の好みを探る必要があります。というのも相手の好みを無視したプレゼントは、相手に興味がないことの証明になってしまうからです。
例えば、昔は多用していたのに最近使っていないメーカーの化粧品などを贈られたら、どんな気分になりますか? そんな情報すら知らない相手は、もう自分に興味がないのだと虚しくなってしまうでしょう。
プレゼントは、相手のことをしっかり考えたという思いを込めるものです。相手の最近の好みを知らずに送るのは危険です。
③サプライズよりもコミュニケーションを重視
サプライズによってプレゼントがよりステキに見えることもあります。「どんなプレゼントかな」とワクワクしながら包みを開けるのは楽しいものです。ただ、ほしいものがわからない場合の「サプライズ」は、相手をがっかりさせてしまうかも……。
恋人や夫婦など近い間柄ほどプレゼントへの期待値が高まるので、自分の思い込みでプレゼントを決めるのは危険です。相手のほしいものがわからない場合は、相手に聞いたり、一緒に購入する方が無難でしょう。何をプレゼントするのかについて、しっかりとコミュニケーションを取れば、その時間も関係性の充実につながります。
④モノよりコト
近年「モノ消費」より「コト消費」を求める傾向が高まっています。
「モノ消費」はいわゆる商品であり、「コト消費」は経験です。つまり時計を買うより、旅行に行きたいといった消費傾向を指しているのです。こうした傾向の背景にあるのは、すでにほしいものは持っているという状況です。結果、私たちは物欲を満たすより、精神的な豊かさを求めるようになったというわけです。
アンケート調査などでも「ほしいものはなに?」と聞かれて、すぐに回答できない人も多くなっているようですし、そもそもモノを自宅に増やしたくないといった人も少なくありません。
「モノ」から「コト」にプレゼントを変えなくても、プレゼントを贈る場所や一緒に選ぶ時間など、経験的な要素を含むプレゼントにすることもできるでしょう。
幸福感が続くのは「モノ消費」より「コト消費」の方だと、心理学が明らかにしています。楽しい思い出をつくるために、何を贈ればいいのかといった視点も大事かもしれませんね。
今日はプレゼント成功の秘訣についてまとめました。
心のしくみについて興味のある方は、こちらもご覧ください。
監修:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会
参考:「3 Simple Tips to Pick the Perfect Gift」(Max Alberhasky/Psychology Today)