モヤモヤとした頭をスッキリして集中力をアップさせる方法5選

気になることが多く、モヤモヤしてしまうことありますよね。そんな頭をスッキリさせて、集中力をアップさせる方法を紹介しましょう。

  • 心配事があっても集中力を取り戻す
  • フォーカス・エクササイズで集中度を確認する
  • ブレインダンプでモヤモヤを吐き出す
  • 情報を制限する
  • 机を整理して近くに植物を置く
  • タイマーを設置する

心配事があっても集中力を取り戻す

気が散ってしまう。過去の事などを考えてボーっとしてしまう。何となくスマホを手に取っていつの間にか時間が過ぎてしまう。そんな状態になってしまうことは、誰にでもあるでしょう。ただ、こうした状態が続くようだと、仕事などに支障が出てしまうケースもあります。
また何となくモヤモヤして集中できない状態が続くのは、メンタルヘルスの観点からもイマイチでしょう。
そうしたモヤモヤの原因は、家庭でトラブルがあったり、仕事がつまらなさであったり、心配事だったりとさまざまです。ただ、そうした問題を解決するのに、時間が必要なこともあるでしょう。それゆえ心配事を抱えながら、どうにか集中力を発揮することも必要もなってきます。

さらに最近、テレワークのため自宅で仕事をするようになってから、集中力を高めづらいといった声を耳にすること増えてきました。これは仕事とプライベートにメリハリがなくなってしまっているからだという指摘もあります。こうした労働環境の変化も、集中力にはマイナスに働いているようです。

一方で集中力を高めるための方法は心理学でも研究が進み、さまざまな対策法が示されています。暑さで集中力をアップしにくい季節にこそ試してみたいメソッドです。

①フォーカス・エクササイズで集中度を確認する

まず、最初に試してもらいたいのは、集中力できているのかの確認です。
ハーバード大学付属のブリガム・アンド・ウィメンズ病院のキム・ウィルメント氏が提唱する「フォーカス・エクササイズ」を試してみましょう。

用意するのは、1冊の書籍と携帯などについているタイマー。本は夢中になって読んでいる小説などは避けた方がいいでしょう。

用意ができたら、5分ごとにタイマーがなるようにセットし、30分間本を読みます。タイマーが鳴るたびに、心がさまよっていないかをチェックし、また読書に戻ります。

実際にやってみるとわかりますが、タイマーが鳴った後に、再び読書に集中することは難しいものです。それでも集中しようと努力し、心がさまよっていないかを脳が監視する練習を繰り返すと、集中力を持続する力が付いてくるそうです。

心がモヤモヤしていると、タイマーが鳴る前から読書に集中できず、心がさまよい歩いてしまうといった状態になるかもしれません。ただ、それを悲観する必要はありません。重要なのは、現状を確認し「フォーカス・エクササイズ」を繰りかえすことで、少しずつ集中力をアップしていくことです。

「フォーカス・エクササイズ」をやっている時の状態をメモして、回数を重ねる中でどれぐらい集中力がアップしていくのかを記録していくのもお勧めです。

②ブレインダンプでモヤモヤを吐き出す

今現在、頭がモヤモヤしているなら、とりあえず頭の中からモヤモヤを出してしまいましょう。脳は、未完了や未解決の問題を気にしてしまう傾向性があります。これはツァイガルニク効果と呼ばれるものです。頭のモヤモヤの一因は、この解決していない問題です。

こうした状態を解消するのがブレインダンプです。
用意するのはA3の紙と書きやすいペンだけ。頭のモヤモヤを全て書き出すつもりで、箇条書きにしてみましょう。ただモヤモヤを書き出そうとしても、何を書いていいのかわからないという人は、「気になっていること」や「不安に思っていること」「2週間以内の予定」などのタイトルを付けて書き出してみましょう。紙を広く使い、大まかなカテゴリーごとに書き出すと、紙を見直すときにわかりやすいでしょう。

ポイントは、頭の中のモヤモヤ全てを書き出したと思えるぐらいまで、筆を走らせることです。ある程度書き出したと思っても、「仕事関連はどうだろう?」「家族の問題はどうか?」「友人関係に何かあるのか?」といった形で自問すると、さらに気になっていることが出てくるものです。

全てを書き出せたと思ったら、その問題の解決法について考えてみましょう。
まず、過去の問題など自分ではコントロールできない問題を外します。その上で優先順位順に解決策を考えていきましょう。
こうした作業をする中で、心配しすぎだったことや解決策がない問題などが浮かび上がってくるでしょう。また自分が完全にコントロールできない他人の行動については、気にする
範囲を定めるといったことも必要になってくるかもしれません。

もちろんモヤモヤの全てを解決できるわけではありませんが、一部に解決の目処が立ち、一部を諦めるといったことができれば、気持ちもかなり楽になるでしょう。また問題として残り続けていても、紙に書き出すだけでも意外とスッキリするものです。

ブレインダンプを実行しようとしたとき、時間がかかりそうで嫌だなと思ってしまうかもしれません。特に集中できない中で、気ばかり焦っていると、こうしたことに時間を費やす気持ちになれないものです。
しかし思い切って集中力を取り戻すメソッドに時間を割き、すっきりした頭でタスクに取り組んだ方が早く終わったりするものです。
頭がモヤモヤしてタスクが進まないと感じた時は、とりあえずブレインダンプを実行してみましょう。

③情報を制限する

情報過多の状態が集中を妨げているケースは多いようです。特にSNSは、集中すべき時間にどんどん割り込んできます。脳はマルチタスクが苦手です。フランス国立保健医学研究所の調査によれば、脳が同時に推進できるのは2つまでで、たとえ2つでもシングルタスクより脳の負荷が高いそうです。

集中力にアップさせたいなら、時間を決めて携帯の電源を落とすなど、SNSなどに集中を邪魔されない環境を作りましょう。

④机を整理して近くに植物を置く

まず視界にあるものを片付けます。ごちゃごちゃと書類などが置いてあるのは、集中力を妨げる大きな要因です。特に未解決の仕事の書類が目の届くところにあると、視野にはいるたびに集中力が下がってしまいます。
机の中にしまうなりして、見える範囲をキレイに整頓しましょう。

また自然と繋がると集中力がアップすることもわかっています。オフィスに植物を置くだけで、集中力と生産性がアップし、職場の満足度が上がったといった研究もあります。整頓した机周りに、植物を置いてみるといったことも集中力アップにつながるかもしれません。

⑤タイマーを設置する

45分間集中して5分休むなど、集中する時間を区切ってタスクを終わらせましょう。何となく始めて、何となく終わるといった行動は、集中力を高めづらいことがわかっています。学生時代の授業のように、時間を区切り、それに合わせてタスクを小さくして、実行しましょう。

集中できる時間は限られています。そしてちょっとした休息を挟むと再集中しやすくなります。またタスクを小さくすることで、無心に取り掛かる確率が高まるそうです。時間を区切るのが少し面倒かもしれませんが、試してみたい方法の一つです。

今日は頭がモヤモヤしているときの集中力アップの方法をまとめました。

心のしくみについて興味のある方は、こちらもご覧ください。

監修:一般 日本産業カウンセラー協会

参考:「How to Succeed at Working From Home」(Tim David/Psychology Today)/「15 ways to improve your focus and concentration」(BetterUp/Sam Chia)/「Tips to improve concentration」(Harvard Health Publishing)/『ブレインダンプ―必ず成果が出る驚異の思考法』(谷澤潤/東洋経済新報社)

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