仕事をスピードアップするための基礎って?

仕事のスピードをアップしたいと思っている人は多いかもしれません。実際、生産性を上げる取り組みへの意識も高まっています。そこで仕事のスピードをアップする方法をデザイナーの佐藤オオキさんの書籍から紹介します。

  • まずはスピードを重視すること
  • 目の前のことに集中する
  • 一番やりたいことをする

まずはスピードを重視すること

佐藤オオキさんは、とにかく膨大な仕事量を、非常に高いレベルでこなしていることで有名な方です。並行して動かしているプロジェクトが400以上もあるというのですから、尋常ではありません。取引先企業は70~80社あり、その半数近くが海外の企業ということで、通常なら打ち合わせだけで仕事が終わってしまうのでは、と思えてしまうほどです。

この並々ならぬ仕事量の根幹にあるのが、「スピードを重視」することだと、佐藤さんは自著で書いています。

実際にスピードを重視すると、不思議なほど仕事の質が高まります。しかも予定より早く仕事を仕上げると関係者にも喜んでいただけるため、依頼がどんどん増えてきます。すると手がける仕事の幅が広がっていくので、ますます経験値が上がっていきます。そして、さらにスピードアップして、自分も成長していく――という、驚くような正のスパイラルが起きるのです。

もちろん通常300ものプロジェクトを抱えること自体ないとは思うのですが、そのエッセンスを活用したいと思うのも当然でしょう。つまりスピードアップしたいなら、まず「スピードを重視」することを肝に銘じなくてはいけません。スピードを上げるにはどうするのかを考え、省力化できることを探していくことが、スピードアップの第一歩といえそうです。

目の前のことに集中する

スピードアップの基礎となる柱の一つは、「目の前の仕事だけに集中する」ことだと、佐藤さんは指摘します。これは心理学の実験でも、明らかになっています。

ルイジアナ州立大学の研究によれば、言葉を順番通り記憶する実験で、実験の途中からヘッドフォンに音を鳴らすと、小学2年生では30%、大学生で10%もパフォーマンスが低下したそうです。

また、脳のマルチタスク処理を研究しているユタ大学のデビッド・ストレイヤー氏によれば、並行してタスクを処理するときにパフォーマンスが落ちてしまう人は全体の98%にも及び、パフォーマンスが落ちない2%は前頭皮質の一部が違っていたと報告しています。

つまり人類のほとんどの人は、並行して仕事を進めるのではなく、ひとつずつ集中してこなしていくことで、パフォーマンスの質を上げていくことが大切ということでしょう。

一番やりたいことをする

スピードアップするためには、頭の回転をより早くする必要がありますが、そのためには一番やりたい仕事ができるようにすることが重要だ、と佐藤さんは説いています。というのも、これだけ大量のプロジェクトをこなす人でも、文章を書きたい日もあれば、デザインをしたい日もあるからです。

そこでとにかく仕事を前倒しにして、やりたい仕事を選べるようにすることが重要だそうです。やりたいことを優先して片付けられれば、気分がのってきて、それほど魅力的に感じられなかった仕事の分野も、一気に終わらせることができるからだそうです。

このほかにもスピードアップの方法として、隙間時間に完結できる仕事を選んで片付けていくといった方法も佐藤氏は提案しています。ToDoリストを見て、簡単にできそうな仕事から片付ける人が多いため、時間切れで仕事を残してしまうことが少なくないでしょう。しかし途中の仕事は常に頭に引っかかっているため、時間内に終わる仕事を選択して脳に残さないことが重要とのことでした。

さらに間違ってもいいので決断を早くすることも推奨しています。そのためには複数の選択肢からではなく、2つから1つを選ぶとよいとのこと。しかもなるべく将来の可能性が広がる選択肢を選ぶことを勧めています。たとえ失敗しても早く決断していれば取り返す時間があるので、悩んで決断するよりもよいという考え方は参考になるかもしれません。

また、脳を使わなくていいときは、できるだけ脳を働かせないようにすることも重要だと説いています。さらに仕事の調子がわるいときには、無理をしないことも重要とのこと。行き詰まりを感じる前にアイデア出しを止めるといったことも大切になってくるそうです。

こうした気分や脳の回転などの調子は、常に自分の状態に意識を向けることで理解できるようになるそうです。そして休日は意識的に脳を休めるようにすることも必要とのことでした。

今日は『佐藤オオキのスピード仕事術』(幻冬舎)から、仕事のスピードを上げるための基礎的な方法をお伝えしました。

心理学に興味のある方はこちらもご覧ください。

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