年末も近くなり大掃除が気になっている人もいるかもしれませんね。そこで荷物の整理の仕方について、いくつか情報を紹介してみたいと思います。
短時間で整理・整頓できる
近年、「片付け」はいかに捨てるのかに注目が集まっているようです。確かにほとんどの人は、必要ないモノが多いのも事実ですし、モノが少なくなれば片付けも楽になります。一方で始めると簡単には終わらないという問題点もあるでしょう。特に捨てるべきどうか迷ってしまう人は、「捨てる」ことをメインにした整理法は、ハードルが高いかもしれません。
ところが収納コンサルタントの米田まりな氏は、自著で次のように書いています。
「① 「整理+収納」で、3 0分1セット(休日など、時間に余裕があるときに行なう) ② 「整頓 」は毎日5分だけこのルールを守るようにすればいいのです」(『集中できないのは、部屋のせい。 東大卒「収納コンサルタント」が開発! 科学的片づけメソッド37』米田まりな/PHP研究所)
また、片付けで劇的なビフォー・アフターを期待するのが間違っているとも指摘しています。片付けのスキルを身に付けて日々繰り返すようにすれば、片付け終わった後、すぐに散らかった状態に「リバウンド」することもないと書いています。
片付けに何時間も割くことなく、ずっと整頓された状態を保てるなら、それに越したことはないでしょう。
整理の手順は4つ
さて、米田さんの整理法の基本はとてもシンプルです。
①全部出す
②頻度別に分ける
③定位置を決める
④使ったら戻す
この手順を、整理したい範囲に合わせればOK。
例えば机を整理したいのであれば、
①机の上や引き出しのモノをすべて出す
②使う頻度ごとに分類する
③それぞれの定位置を決める
④使ったら必ず定位置に戻す
こういった具合です。
この整理する範囲を、財布やタンスといった形で変えていけば、少しずつ整理が進んでいきます。ポイントは「捨てる」ことをメインにしていないこと。取っておきたいと思うなら、それなりの定位置を決めればいいのです。
仕分けは5つに
さて、さらに頻度別の仕分けについて、もう少し補足しておきましょう。
米田さんは、次の5つに分類することを勧めています。
①今日使うもの
②1週間以内に使うもの
③1ヵ月以内に使うもの
④1年以内に使うもの
⑤保留(迷い中)
この5つに仕分けたものを、①から順番に定位置を決めていきます。このとき使う頻度が高いものは、使う場所に近いところに置いておくことが重要です。離れた場所を定位置にしてしまうと、ついつい面倒で定位置以外の場所に置いておくことが増えてしますからです。
また、この整理法でモノの配置を見直すと、最も手が届きやすい場所に1年に1回しか使わないモノが入っているといった、現在の問題点にも気づくでしょう。
捨てないことで守れるものも
モノを持ちすぎる反省から生まれた「断捨離」や「ミニマリズム」ですが、モノと一緒にすごした時間が重要なこともあるでしょう。無理に捨てるのではなく、しっかり必要か否かを判断し、整理整頓された環境を目指してみてはいかがでしょう。
今回は収納コンサルタントの米田まりな氏の著作『集中できないのは、部屋のせい。 東大卒「収納コンサルタント」が開発! 科学的片づけメソッド37』(PHP研究所)から、整理法について説明しました。
心理学を活用したライフハックに興味のある方は、こちらもご覧ください。
監修:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会
参考:『集中できないのは、部屋のせい。 東大卒「収納コンサルタント」が開発! 科学的片づけメソッド37』(米田まりな/PHP研究所)