嫉妬心は激しい感情です。うらやましい気持ちよりも強く、ときに自らの人生を壊すことすらいとわない激情になることも……。そんな嫉妬心を手放す方法について紹介します。
- 嫉妬心による悪影響とは
- 嫉妬の原因は自分の心に
- 嫉妬を生み出す考え方を捨てる
- 「自分にとっての成功」を定義する質問
嫉妬心による悪影響とは
米国のサイコセラピストが書いたベストセラー『メンタルが強い人がやめた13の習慣』(エイミー・モーリン 著/講談社)は、「人の成功に嫉妬する習慣」をやめるべきだと説きます。
人と張り合うよりも自分の目標や価値観に重きを置いて生活した方が、どれほど心豊かに暮らせるのかを、セラピストとして見聞きしてきたからです。
エイミー・モーリンによれば、嫉妬心は隠れていることが多いそうです。ただ表に出さないだけで、その思いは熱く煮えたぎっていることが多いとのこと。
このような嫉妬心は、現実の生活にも影響を及ぼします。
他人の成功に気を取られることで自分の成功に力を注げなくなったり、自身が持っているものに満足できなくなったり、自分にとっての大事な価値観を手放す人も出てきます。また嫉妬心からいら立ちをにじませるようになると、対人関係にもヒビが入るようです。
嫉妬の原因は自分の心に
では、どうして嫉妬心は湧き上がるのでしょうか? 『メンタルが強い人がやめた13の習慣』は、
「心の奥に巣くっている不安のせいでもある」
「自分の求めているものがわからないと、他人が手にしているものに嫉妬しやすい」
と、嫉妬を引き起こしやすい心理状態を説明しています。
確かに自分が幸せであれば、それが世間的に認められていなくても気にならないものです。つまり嫉妬は環境ではなく、自身の気持ちによって生まれることが多いのです。
また、2013年に行われた「フェイスブックをめぐる嫉妬:ユーザーの人生満足度へのひそかな脅威」という調査によれば、フェイスブックの「友達」が旅行の写真をアップしているときなどに嫉妬心を抱くケースが多く、そうしたネガティブな感情は人生全体への満足度も下げていると結論づけています。
フェイスブックで人生の満足度が下がるのであれば、実際に会って嫉妬心を燃え上がらせるなど、思いが強まるだけに最悪でしょう。ぜひ、嫉妬心を手放す方法を身につけましょう。
嫉妬を生み出す考え方を捨てる
嫉妬を生じやすい考え方を4つ並べてみました。この4つの考え方を捨て去るだけで、かなり暮らしやすくなるはずです。ぜひ試してみてください。
①人と比べない
比べるのなら過去の自分にしましょう。自分の価値は他人と比べても決まりません。むしろ自分の成長に目を向けましょう。
②人の強みを誇張しない
他人の活躍を実際以上に大きく見積もるのをやめましょう。どんな人でも弱点や不安があり、さまざまな問題を抱えているものです。
③人の成功をバカにしない
誰かの成功をバカすることは、隠れた嫉妬心を生み出す第一歩だったりすることも……。
④何が公平か判断しない
世の中にはズルをして成功する人もいれば、運でうまくいく人もいます。そうした行動が成功に値するのかしないのかを考えても、自分の人生にはまったく影響がありません。やめたほうがいいでしょう。
「自分にとっての成功」を定義する質問
考え方を変えようと努力しても、ついつい嫉妬してしまうこともあるかもしれません。だからこそ本当に必要なのは、嫉妬しない心を作り上げること。
それは「自分にとっての成功」を定義することから始まります。
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友人の成功が羨ましかったり、嬉しかったりするのは、なぜ? じつは同じ理屈で説明できるのです!
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じつはお金や地位だけが成功ではありません。自分にとっての成功をしっかり見えすえて努力することで、他人をうらやましいとは思わなくなります。
そこで過去の自分を振り返り、以下の3つの質問に答えてみましょう。
①人生最大の成功は何だったろう?
②成功したと、なぜかわるのだろう?
③時間・お金・才能の一番よい使い道は?
この3つの答えから浮かびあがる「自分にとっての成功」とは、どのようなものでしょうか? お金かもしれませんし、社会貢献や家族に関連することかもしれません。
さあ、自分なりの成功に向けて、小さな一歩を踏み出してみましょう。