人間関係が面倒くさいと感じることは、誰にでもあるでしょう。そんな状況を一気に改善する「魔法」はなくても、対人関係の不安を多少とも軽くする方法は心理学から学べます!さっそく試してみてください。
- 簡単に試せるライフハックを
- ①嫌われるのも仕方ないとあきらめる
- ②類似点を探す
- ③ネガティブなものを見ない
簡単に試せるライフハックを
いろいろなライフハックを聞いても、なかなか試す気にならないこともあるでしょう。特に不安を感じているときは、動くのが面倒だと感じてしまうかもしれません。
そこで今回は、とにかく試しやすくて、人間関係を楽にしてくれる方法を『世界最先端の研究から生まれた すごいメンタル・ハック ストレスフリーで生きる77の心理学』(内藤誼人/清談社)から紹介します。
①嫌われるのも仕方ないとあきらめる
ワシントン大学のロナルド・スミス氏の研究によれば、人間関係に不安を抱きやすい人は、自分が相手を好きになる以上に、相手から好かれることを望む傾向にあるそうです。
確かに相手に好かれるかどうかに興味がなければ、人間関係で不安を感じることはないでしょう。しかし、そもそも人には相性があり、どれだけ努力しても好かれないケースがでてしまいます。逆に馬が合えば、無理に努力をしなくても好かれるものです。
また、すべての人から好かれることが、人生において重要かというと、そんなことはありません。別に人気者にならなくても、気の合った人が少数いれば十分に幸せだったりします。
そこで好かれるのかどうかは、自分ではどうしもようもないと、諦めることで対人関係の不安は減少します。ケンカを売る必要はないけれど、合わないと感じる人と無理に仲良くなる必要もない。そんな立ち位置を確認するところから、人間関係の不安に取り組んでみてはどうでしょうか?
②類似点を探す
どうしても人間関係を築かなくてはいけない相手がいる場合、最初にすべきことは類似点を探すことです。
南ブルターニュ大学の二コラス・ゲーガンは、食生活のアンケート調査を大学生に依頼する心理実験を行いました。25人には相手と同じ名前を告げて依頼し、別の25人には相手とは違う名前で依頼したのです。
すると同じ名前の人のアンケート依頼に96%が応じたのです。一方、違う名前の人の依頼に応じたのは52%でした。
名前ですら同じだと親しみを感じやすいのですから、趣味や出身、出身校が同じだと、話題はもっと弾むはずです。昔ならば類似点を探すのにコミュニケーション能力が必要でしたが、今はSNSで知ることができます。それでも類似点が見つからないときは、先方の趣味を自分も始めてみるといった方法もあります。『釣りバカ日誌』のように同一の趣味は、社会的な関係を超えることもあるからです。
③ネガティブなものを見ない
ブランダイス大学のデレック・アイサコウィッツは、楽観的な人と悲観的な人の差を視線から探ろうとしました。結果、楽観的な人は皮膚がんの写真などネガティブなスライドが映されたれたときには、視線を外して見ないようにしていることがわかりました。
人間関係においても、不安を強く感じてしまうのは、他人のネガティブな要素を集めている可能性があると、内藤氏は指摘しています。
上司が気に入らないというのなら、上司の姿を自分の視界に入れなければいいのだ。
「まあ、いいか」と楽観的に人間関係を捉えるために、そもそも自分を不安にさせる人に目を向けないというのも解決方法になりそうです。
ネガティブな感情をどうするのかではなく、そうした感情を引き起こす情報をストップしてみてはどうでしょうか。
今日は人間関係の不安に効く3つのライフハックを紹介しました。
心理学の知識を活用して人間関係を改善する方法に興味のある人は、こちらもご覧ください。
監修:日本産業カウンセラー協会
参考:『世界最先端の研究から生まれた すごいメンタル・ハック ストレスフリーで生きる77の心理学』(内藤誼人/清談社)