新年の目標は立てましたか? 1月は目標達成が2割ほどアップするボーナス月。自分に合った目標を立てていきたいですね。そこで新年の目標を立てるときの注意点についてまとめました。
- 目標を見てもワクワクしないときは
- 目標の動機を考える
- 欲求不満の素を考える
- 新しい行動を目標に
- ルーチンを中断してみる
目標を見てもワクワクしないときは
目標設定にタイミングが大切なことは広く知られています。節目だと感じられるときに目標を設定すると、達成率が高まるからです。そして1月は目標設定に最適な月であることが、心理学的な研究で明らかになっています。
新しい年が始まり、何もかも新しくなるという意識が目標達成を後押しするのでしょう。ただ、目標達成に向けた行動を維持するのは、容易ではありません。さまざまな統計がありますが、目標に向けた行動の4割は1週間以内に挫折するすそうです。
特に毎年同じような目標を立てては失敗している人や、後日、目標を見返すとワクワクしない、イマイチ気分が乗らないと感じてしまう人は要注意です。そうした人は目標設定の仕方が間違っている可能性があるからです。
目標の動機を考える
まず目標を立てる動機について考えてみましょう。自分が立てようとしている目標は何のための目標でしょうか? 例えば仕事の目標は、会社が望んでいる目標で自らが欲していないものかもしれません。資格の取得なども手当てが増えるなどのメリットがあっても、さして心躍る目標ではないのかも。
もちろん日々の生活を少しでも良くする目標設定は重要です。ただ心が躍らない目標は、達成が難しいことは知っておくべきでしょう。「理想的」な目標を立てて「三日坊主に終わった」と嘆くよりも、今年は持続しやすい目標を設定して、年末に成長した自分を祝福してみませんか?
自分の心を躍らせるために目標を設定してみましょう!
欲求不満の素を考える
子どもの頃や学生時代は、毎年のように違った出来事が起こりました。小学3年生のときと、小学4年生のときでは、学びも遊びも変わってくるからです。ところが大人になると、さまざまなルーチンに埋もれて目新しいことに挑戦する機会が減っていきます。
こうしたことが生きるエネルギーを奪っていくといわれています。
特に日々退屈だと感じているのであれば、そこに目を向けないようにネットなどに現実逃避するのではなく、なぜ退屈だと思っているのかを考えてみましょう。どんな欲求不満を感じているのかを考え、その解決を避けている理由も考察してみます。
生きるエネルギーが枯渇するような目標を設定するのではなく、生き生きとした自分を取り戻すための目標を探すことが重要です。
目を反らしてきた欲求不満に思い至ったら、それを解決する方法を探りましょう。ときには職場を変えるなど、簡単には決断できないこともあります。そうしたときは時間を使ってでも、欲求不満を解消できる方法を探り、スモールステップを踏めるように目標を設定していきましょう。
新しい行動を目標に
心躍る目標が思いつかない人は、新しいことに出会える時間を作るようにしましょう。最も簡単なのは、週1回新しい行動をするといった目標を立てること。手に取らない系統の本を読んだり、これまでにないスポーツや趣味を試したり、会ったことのない人との出会いを探したり。
三日坊主で終わってしまいそうなら、新しい行動を52個書き出して、週に一つずつチェックしてみましょう。
こうした目標は日々の生活を改善していくような目標と違い、必ずしも成果が見えるとは限りません。ただし心理実験では、こうした新規のチャレンジが幸福感を高めることがわかっています。
また日々の新しい刺激は、欲求不満の現状に別の形の回答を授けてくれるかもしれません。例えばアイドルやキャラクターなどを対象にした「推し活」に目覚めたとき、これまで退屈だった仕事に対する見方が変わるといったこともあるかもしれません。
ルーチンを中断してみる
生きるエネルギーを取り戻すために、ルーチンを中断してみましょう。何となく見ていたWebやテレビ、いつもの通勤路の変更、ランチを食べる場所を変えるなどなど。日常のパターンを少しでもいいから変えていきます。
意識せずに選択した生活を少し変えるだけでも、違った生活のあり方が見えてくるでしょう。
新規の行動を試し、ルーチンを中断することで、新たな目標の設定を意識するようになるかもしれません。例えば「現地で本場の音楽を聴きたくなった」「タイムを上げるために体重を絞りたくなった」といったことを感じるようになれば、生きる力が復活してきている証拠です。
私たちは目標を立てるとき、日常の延長線上で考えがちです。しかし日常生活に辟易としている場合、そうした新しい目標は行動に結びつきません。せっかく目標を立てるならば、自分の活力を取り戻す方法も考慮してみましょう。
心のしくみについて興味のある方は、こちらもご覧ください。
監修:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会
参考:「How to Design a New Lifestyle in 3 Easy Steps」(Sean Grover L.C.S.W.)/Psychology Today