「ちょっとこのニュース、不公平なんじゃない!?」と思ったことはありませんか?
もし一度でもあったなら、必ずこの記事を読んでみて。
気付かないうちに、あなたは“お化け”に取り憑かれてしまっているかも知れません……。
- どんなに中立的な報道でも、自分側が不利に感じる不思議な仕組み
- あなたもトランプ米大統領と同じかも?
- あなたの価値観や固定観念といった「お化け」は早く取り除いてしまおう!
どんなに中立的な報道でも、自分側が不利に感じる不思議な仕組み
あなたは普段、どんな媒体でニュースを見ていますか?
新聞?テレビ?それともインターネット?
以前に比べ、いろんなメディアでいつでもどこでもニュースを見ることができる便利な時代になりましたよね。
そんなニュースの数々が偏っているなと感じたことはありませんか?
それは固定観念が情報を歪めているのかも!
有名な心理学実験をご紹介します。
1982年に中東で親イスラエルの民兵がパレスチナ難民キャンプで起こした虐殺事件について、様々なメディアが報道したニュース映像を見せ、その感じ方を述べてもらった『ヴァローンの実験』によってある衝撃的な事実が明らかになりました。
その事件が起こった場所は、中東のレバノン。
しかし、その背景にはアラブとイスラエルの根深い対立問題がありました。
実験で集められたのは、考え方や政治的思想が異なるスタンフォード大学の学生たちです。
彼らの支持は、以下の通りでした。
◯イスラエル擁護派・・・68人
◯アラブ擁護派・・・27人
◯中立派・・・49人
ニュース映像を見せたあとで学生たちに感想を聞くと、とても興味深いことが分かったのです。
アラブ擁護派の学生は、そのニュースが自分に不利だと言いました。
しかしイスラエル擁護派の学生も、アラブ擁護派の学生と同じように、そのニュースは自分に不利だと言ったのです。
さらに興味深いことに、アラブ擁護派はどちらも支持しない中立派の学生の32%が、このニュース映像によりイスラエルに否定的になると予想したのに対し、イスラエル擁護派は中立派の学生の68%がイスラエルに否定的になると予想したのです。
つまり、すでに持っている政治的偏見や事件に対する固定観念で、どんなに中立的な報道でも偏っているようにしか認知できないということが判明したのです。
公平な自分の意見や考えのつもりでも、すでに誰かもしくは何かの影響に、取り憑かれている!!
しかも、公平なつもりの視点が自分に対して【不利】であると感じるなんて、もう不思議を通り越して怖いですよね。
あなたもトランプ米大統領と同じかも?
本来、フラットな立場で伝えられるとされる報道メディア。
新聞、テレビなら作り手の公平さを基準にニュースが作られているはず。
しかし、アメリカのトランプ大統領は自身に批判的な記事を「フェイクニュース」と非難し、一部メディアを「国民の敵」と言い放ちました。
これに対し、全米の350を超える新聞社が報道の自由を問う社説を一斉に掲載しましたが、トランプ氏はさらにツイッターで「フェイクニュースメディアは野党だ。私たちの偉大な国にとってとても悪い。だが、われわれは勝利する!」と書き込み、キャンペーンに反論。
すると、メディアの信用度もこの影響により低下するということが起こったのです。
これぞまさに、「敵対的メディア認知」です。
今は、インターネットも世の中の動きを知るために欠かせないメディアの一つ。
しかも、インターネットは発信の自由のみならず、受け手側も「自分で情報を選ばなければならない」メディアです。
あなたが選んだ情報は、もう選んだその時点で“公平さ”ではなく自分の価値観、固定観念によって選択されてしまっているのです。
あなたの価値観や固定観念といった「お化け」は早く取り除いてしまおう!
インターネット上では自分と同じ意見が述べられていると、相手を気にせず意見を書き込みやすくなるそうです。
確かに、会議で自分と同じ意見の人がいたら「あ、私もそう思っていました」と意見を出しやすかったりしますよね。
でも、インターネットの怖いところは相手のことを気にする必要がないところ。
顔を合わせていると、相手と違う意見を主張するどころか、相手を批判する意見などおくびにも出せないような人でも、インターネットなら主義主張を容易く言えてしまう、そして相手を徹底的に批判することもできる、そんな恐ろしさもあるのです。
受け身で情報を受け取る新聞、テレビとは違い、インターネットは自分が共感する、好む、つまり自分にとって都合のいい情報を優先的に取得してしまうメディアでもあります。
あなたがある人の意見に同感して賛成意見を書き込むのはいいけれど、それは実は「フェイクニュース」に煽られて、まるでお化けに取り憑かれたようにそう動かされているだけなのかもしれませんよ。
これからますます発展していくインターネット情報化社会で、あなたがフェイクニュースに左右されずに公平さで物事を見ていくことを心から願っています!